2019年 日本語教育能力検定試験受けてきました
受けた方は1日お疲れ様でした。大変(苦痛)な1日だったと思います。合否はどうであれ、できれば二度と受けたくないです...(笑) 1人で受験にきていたので心細さがありましたが、試験を受けに来ていた婦人方が、雑談の中で気持ちを全て代弁してくださり、心が安らぎました。
明日の夜12時にアルクさんが解いた解答がサイトに掲載されるようです。
https://www.alc.co.jp/jpn/article/sokuho/
手ごたえはありませんが、思ったよりできた、という感じです。
聴解の問題は、自信を持って解けるのが問題3だけで、しかも音声の表がないとあの短い時間で回答することができないレベルだったので、他の問題の導入部分の時間をかき集めてガガガと書いてました(笑)
※問題3は日本語学習者の短い文を聞いて、ある原因となっている間違いの発音法を、口腔断面図を選んで指摘する、というものです。
試験Ⅲは、特に前半が難しいとかんじました。自信を持って正解できていると言えるものがほとんどない...
とにもかくにも受験された皆様、本当におつかれさまでした。
日本神話のあらまし
日本神話の大まかな流れについてメモを残したいと思います。
学んでみて思ったのは、日本神話に登場する話はそんなに多くないということでした。
日本神話は古事記と後に作られる日本書紀に書いてあります。といっても両方とも同じことについて語りながら、細かい部分が違う、という印象です。私が読んだ日本神話の解説書では、古事記と日本書紀で物語を比べながら説明していました。
神話学者の松村一男氏著「神話学入門」の本で、古今東西の神話の共通する性格は、神話は大陸や宇宙などの、なにかしらの創造の物語であると説明しています。日本神話も同様に、日本大陸と呼ばれるものが誕生し、生まれた大陸が、自然豊かな土地に栄えていくまでの過程が描かれています。
私は大きな流れを、①国生み②神産み③国造り④国譲り⑤天孫降臨⑥天皇の物語
と掴みました。古事記の上巻ははこの⑤まで+初代天皇ー神武天皇の誕生が描かれていて、中巻、下巻は天皇について描かれています。
①国生みー日本列島をつくる
②神産みー神が生まれていく
この②と③の間に、死んでしまったイザナミに会いに、イザナギが黄泉の国に会いに行く物語や、アマテラスオオミカミー天照大神の天岩戸のひきこもりの話、スサノオノミコトー須佐之男命のヤマタノオロチ退治などの物語が展開されています。
③国作りー国生みで生まれた大陸を自然豊かな場所にする
④国譲りー地上の神オオクニヌシが、天上界にいる天照大神に日本大陸を譲る
⑤天孫降臨ー譲った国を天照大神の孫が治めに天上界から降りてくる
日本神話は、無から生まれた最初の神様である「アメノミナカヌシノカミ-天之御中主神」誕生から始まります。次々に神が生まれていく中で、誕生した「イザナミ」と「イザナギ」が「国生み(日本列島をつくる)」と「神産み」を行います。
映画「ラストサムライ」の最初のナレーションで、イザナギとイザナミという神が剣を持って大陸を作ったという話が、まさに日本神話の最初の物語である「国生み」なんですね。
終わりに
日本神話について勉強していると、他の神話が気になってきたり、神話学や構造主義のレヴィ=ストロースについて知るようになりました。次はレヴィ=ストロースの入門書や神話学の本を読んでいこうと思っています。
系譜がわかると、逆に神話ではなく、新しい神話や物語に対する自分の認識に息吹が吹かれてきているような気がします。話のネタや知識のためだけでなく、流れを組むことで、誰かの絶対的な物言いや、自己認識の中で巨大に見えたものが、解体されていくような気持ちです。
映画や書籍、記事の中で引用されている日本神話の話は、同じ話を何度もしてたんですね。